家族とデジタルで繋がるのが負担に。私の小さな解決策
家族からのデジタル連絡、プレッシャーになっていませんか
スマートフォンやパソコンを通して、遠く離れた家族や友人とも気軽に連絡を取り合える便利な時代になりました。特に、お子さんやお孫さんとメッセージアプリでやり取りをされている方も多いのではないでしょうか。元気な姿を見たり、日常のちょっとした出来事を共有したりできるのは、嬉しいことだと感じています。
しかし、正直なところ、その「気軽さ」が時として、私にとっては少し負担に感じられる時期がありました。絶え間なく届く通知、すぐに返信しなければというプレッシャー、送られてくる写真や動画をどう見ればいいのか分からない戸惑い。大切な家族との繋がりなのに、いつの間にかそれが心の負担になってしまっていたのです。
頑張りすぎて疲れてしまった私
初めのうちは、送られてきたメッセージにはすぐに返信しよう、写真には何かコメントをつけようと頑張っていました。子どもや孫からの連絡は、やはり嬉しいものです。それに応えたい一心でした。
ですが、特にグループでのやり取りになると、話しのスピードについていけず、気がつけば何十件ものメッセージが溜まっているという状況によくなります。どこまで読めばいいのか分からなくなり、結局読むのをやめてしまうことも増えました。
また、「〇〇について調べてほしい」「この手続きを手伝ってほしい」といったお願いのメッセージが来ることもありました。すぐにできない時でも、「見ていないのか」と思われたらどうしよう、と焦りを感じていました。
そのうち、スマートフォンを見るのが億劫になり、通知が来るたびに心がざわつくようになってしまったのです。家族と繋がりたいのに、デジタルでの繋がりが、私から心の余裕を奪っているように感じられました。これはデジタル疲れなのだろうか、とぼんやり考え始めました。
「完璧じゃなくても大丈夫」そう思えたきっかけ
そんな時、ふと「なぜ、こんなに頑張って合わせようとしているのだろう」と疑問に思いました。家族との関係は、デジタルでの即時的なやり取りだけで決まるものではないはずです。私のペースで、私なりの方法で、繋がりを大切にすれば良いのではないか。そう考えられるようになったのは、疲れ切ってしまったからかもしれません。
「すべてのメッセージにすぐに返信する必要はない」「送られてきたものを全て完璧に理解しなくても良い」そう自分に言い聞かせました。これは決して家族をないがしろにすることではなく、私が心地よく家族と繋がり続けるために必要なことなのだ、と思うようにしました。
私が見つけた「小さな解決策」
そこから、私はいくつかの「小さな解決策」を試してみました。どれも難しいことではありません。
- 「すぐに返信できない時がある」と正直に伝えてみる ある時、思い切って子どもに「メッセージありがとう。すぐに返信できないこともあるけれど、ちゃんと読んでいるから気にしないでね」と伝えてみました。すると子どもは、「大丈夫だよ、お母さんの都合のいい時に見てくれればいいから」と言ってくれました。この一言で、私の肩の力がすっと抜けたように感じました。
- 自分の中で「見る時間」を決める 常に通知を気にしていると疲れてしまうので、「朝食の後」「夕食の後」など、デジタルツールを見る時間をなんとなく決めるようにしました。すべての通知にすぐ反応するのではなく、自分のペースで確認する習慣をつけたのです。
- 大切な連絡手段を話し合う 急ぎの用事や大切な連絡については、「メッセージよりも電話の方が確実です」と家族に伝えました。デジタルでのやり取りは、あくまで日々のちょっとした共有手段と位置づけるようにしたのです。
- 完璧を目指さないと決める グループのやり取りで分からないことがあっても、無理に追いつこうとしないことにしました。後で家族に直接聞く、あるいは分からなくても気にしない、と割り切るようにしたのです。
これらの小さな変化を取り入れたことで、デジタルでの家族との繋がりが、以前よりもずっと楽になりました。返信が遅れても罪悪感を感じることが減り、自分の時間も大切にできるようになりました。
心地よい距離感を見つけるということ
デジタルツールは、家族との繋がりを保つための便利な道具です。しかし、それが私たちにとって負担になるようなら、使い方を少し見直してみることも大切だと、私の経験を通して感じています。
大切なのは、デジタルに振り回されるのではなく、自分が心地よいと感じるペースや方法を見つけることです。家族との関係を大切に思う気持ちがあれば、連絡の頻度や返信の早さだけでその価値が決まるわけではありません。
もし、あなたもデジタルでの家族とのやり取りに少し疲れてしまったと感じているなら、小さなことから自分に合った「心地よい距離感」を探してみてはいかがでしょうか。きっと、心穏やかに大切な人との繋がりを楽しむことができるようになると思います。