オンラインでの買い物や予約、どうすれば?不安だった私が試した小さな一歩
ネットで「買う」「予約する」ことへの戸惑い
日々の生活の中で、インターネットを使ってお店の商品を買ったり、病院やお店の予約をしたりすることが増えました。スマートフォン一つで色々なことができると聞くと、とても便利そうに感じます。
しかし、一方で「難しそう」「間違えたらどうしよう」「個人情報を入力するのは怖い」と感じて、インターネットでの買い物や予約を避けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。私も、つい最近までそうでした。
お店で直接商品を見て店員さんと話しながら買うのが当たり前でしたし、予約も電話でするものだと思っていました。それが、周りの方がスマートフォンの画面を見ながら買い物をしたり、電車のチケットを予約したりしているのを見るにつけ、「自分にはできないかも」と、少し取り残されているような気持ちになることもありました。
私がオンラインでの挑戦を避けていた理由
私がオンラインで何かを買ったり予約したりすることをためらっていたのは、いくつかの理由がありました。
まず、操作が複雑に思えたことです。画面にたくさんの文字やボタンが出てきて、どこを押せばいいのか迷ってしまう。次に進むつもりが前の画面に戻ってしまったり、全く関係ない広告の画面が開いてしまったり。このような経験があると、ますます自信をなくしてしまいました。
次に、支払い方法への不安です。クレジットカードの情報を入力するのは、なんだか危険なことのように感じていました。情報が漏れてしまったらどうしよう、身に覚えのない請求が来たらどうしよう、と考えると、怖くて先に進むことができませんでした。
そして、「もし注文を間違えてしまったら?」「予約したつもりになっていなかったら?」という不安も常にありました。対面であればすぐに確認できますが、画面の中だけのやり取りでは、本当にできているのかどうかが分かりにくいと感じていたのです。
小さな「これならできるかも」が見つかった時
そんな私が、少しだけオンラインでの買い物や予約に挑戦してみようかな、と思うようになったきっかけは、ある日、どうしても欲しいと思っていた地元の特産品が、遠くのお店にしか置いていないと分かったことでした。そのお店にはオンラインショップがあり、スマートフォンからでも買えると知りました。
最初はやはりためらいがありました。でも、どうしても諦めきれなかったのです。そこで、息子に相談してみることにしました。「このお店で、これを買ってみたいんだけど、どうしたらいいのかしら」と尋ねてみたのです。
息子は、忙しいながらも嫌な顔一つせず、一緒にスマートフォンの画面を見てくれました。驚いたのは、息子が「お母さん、まずはこのお店の『公式アプリ』を入れてみよう。アプリの方がシンプルで使いやすいことが多いよ」と教えてくれたことです。
不安を和らげるための小さな一歩
息子に手伝ってもらいながら、そのお店の公式アプリをスマートフォンに入れてみました。確かに、ウェブサイトを見るよりも画面が整理されていて、商品の写真も大きく見やすいように感じました。
息子は「まずは見るだけからでいいんだよ。どんな商品があるのかな、って散歩するみたいに見てごらん」と言ってくれました。その言葉に力が抜け、画面の中のお店をゆっくりと見て回りました。
そして、次に試したのは、予約でした。ある日、かかりつけの病院がスマートフォンのアプリから予約ができるようになったと知りました。電話予約はいつも混んでいて、繋がるまで時間がかかることが悩みだったのです。
この時も、「きっと難しいに違いない」と思い込んでいましたが、「これもアプリなら簡単なのかも?」という息子の言葉を思い出しました。試してみると、案外シンプルでした。予約したい日時を選んで、名前と診察券番号を入力するだけ。電話のように話し間違える心配もありません。無事に予約できた時は、本当にホッとしましたし、少し誇らしい気持ちになりました。
完璧でなくていい、失敗しても学びになる
オンラインでの買い物や予約に対する不安は、すぐになくなったわけではありません。でも、小さな成功体験を重ねることで、「もしかしたら、自分にもできることがあるのかも」と思えるようになりました。
特に、「完璧にこなさなくてもいい」ということに気づけたのは大きかったです。最初から全てを理解しようとせず、まずは一つの目的(この商品を買う、この予約をする)だけを達成することに集中しました。
支払い方法についても、クレジットカードだけでなく、コンビニで支払える方法や、商品を受け取る時に代金を払う「代金引換」という方法もあることを知りました。色々な選択肢があることを知ると、少し安心できました。
また、もし分からないことがあれば、家族や友人、あるいはスマートフォンの操作を教えてくれる地域の窓口など、頼れる人がいることを思い出すようにしています。一人で抱え込まずに、「これはどうするの?」と聞く勇気を持つことも大切だと感じています。
それぞれのペースで、少しずつ
デジタルでの買い物や予約は、便利な反面、難しさや不安がつきまとうものです。しかし、全てをマスターする必要はありません。ご自身の生活の中で「これだけできたら便利だな」と思うこと、例えば、よく利用するお店の公式アプリを試してみる、簡単な予約サイトを見てみる、といった小さな目標から始めてみるのはいかがでしょうか。
たとえうまくいかなくても、それは決して失敗ではありません。次につながる学びです。焦らず、ご自身のペースで、少しずつデジタルとの新しい付き合い方を見つけていくことが、きっと心の余裕につながるはずです。応援しています。