デジタル疲れ克服体験談

スマホを手放す時間を増やしたら…心の余裕が生まれた私の体験談

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いつもスマホが手放せない…そんな日々でした

私はかつて、スマートフォンの通知が来るたびにすぐに確認しないと落ち着かない毎日を送っていました。朝起きてすぐから夜寝る直前まで、常に手元にスマホがある状態です。家族からの連絡、友人とのメッセージのやり取り、インターネットでの調べ物、ニュースのチェック…気がつけば、四六時中画面を見ているような気がしていました。

便利なのは分かっているのです。遠くに住む孫の顔をビデオ通話で見られるのは嬉しいですし、調べ物をすればすぐに答えが見つかるのは助かります。ですが、いつの間にか、見たい情報を見ているのではなく、「見なければならない」という気持ちや、「何か新しい情報があるかもしれない」という焦りに似た感覚に追われるようになっていました。

特に疲れたのは、たくさんの情報が次々と目に飛び込んでくることです。今日のニュース、セールのお知らせ、知人たちの近況…どれもこれも、自分にとってはすぐに必要ではない情報なのに、なぜか見てしまう。そして見終わった後には、何も得た気がしないのに、どっと疲労感が残るのです。この疲れを「デジタル疲れ」というのだと、後から知りました。

小さな時間から始めた「スマホ休憩」

そんな状態が続いたある日、友人と喫茶店でお話していた時のことです。友人との会話に集中しているつもりなのに、スマホがブルッと震えるたびに、つい気になって画面を見てしまっている自分がいました。友人から「あれ?何か連絡あった?」と聞かれ、「あ、いや、大したことなかった」と答えながら、何だか自分が失礼なことをしているような、そして目の前の友人との時間を大切にできていないような、そんな申し訳ない気持ちになりました。

その時、「もしかしたら、私はスマホに時間を奪われているのかもしれない」と強く感じたのです。そして、少しでもスマホから離れる時間を作ってみよう、そう決心しました。

最初は、ほんの短い時間からです。朝食を食べる間だけはテーブルの上にスマホを置かないようにしました。これが意外と難しく、最初はソワソワしたのを覚えています。でも、ご飯の味に集中したり、窓の外を眺めたりするうちに、だんだんと落ち着いてきました。

次に試したのは、近所を散歩する時にスマホを持たないことです。いつもは歩きながら音楽を聞いたり、道を調べたりしていましたが、あえて何も持たずに歩いてみました。すると、今まで気づかなかった小さな花を見つけたり、鳥の声を聞いたり、風の匂いを感じたりと、五感が研ぎ澄まされるような感覚がありました。

変わってきたこと、見えてきたもの

このように、一日の中に意識的に「スマホ休憩」の時間を作るようにしてから、少しずつ変化が現れ始めました。

一番感じたのは、心の中に余裕が生まれたことです。常に情報が入ってくる状態から解放されることで、頭の中がすっきりするような感覚です。焦りやソワソワ感が減り、目の前のことに集中できるようになりました。家族との会話の時間も、スマホを気にせず向き合えるようになったことで、より深く、楽しいものになったように感じています。

また、時間に対する感覚も変わりました。スマホを見ていると、あっという間に時間が過ぎてしまいますが、スマホから離れる時間を持つと、一日が長く、充実しているように感じられるのです。趣味の時間や、読書の時間など、自分が本当にやりたいことに集中できる時間が増えました。

もちろん、今でもスマホは使いますし、その便利さには感謝しています。しかし、以前のようにスマホに振り回されることは少なくなりました。「今、本当に必要な情報かな?」「これは後でも大丈夫かな?」と一度立ち止まって考えられるようになったのです。

あなたも小さな「スマホ休憩」を始めてみませんか

私の体験からお伝えしたいのは、完璧にデジタルから離れる必要はないということです。ただ、少し意識してスマホを手放す時間を作るだけで、心にゆとりが生まれる可能性があるということです。

最初は不安を感じるかもしれません。でも、それはあなたがスマホに慣れている証拠です。小さな一歩を踏み出すことで、きっと今まで気づかなかった心の平穏や、新しい発見があるはずです。

デジタルは私たちの生活を豊かにしてくれますが、時には距離を置くことも大切です。あなたにとって心地よいデジタルとの付き合い方を見つけるヒントになれば幸いです。